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頚椎捻挫(むち打ち症)

頚椎捻挫(けいついねんざ・むち打ち症)は、主に交通事故などの衝撃により頚部に急激な加速・減速が加わることで生じる軟部組織の損傷です。以下に主な特徴と情報をまとめます:

定義:
頚部の筋肉、靭帯、神経などの軟部組織が急激な動きによって損傷を受けた状態。

主な症状:

  1. 頚部痛
  2. 頚部の可動域制限
  3. 肩こり
  4. 頭痛
  5. めまい
  6. 吐き気
  7. 腕のしびれや痛み
  8. 集中力低下、記憶障害(重症例)

原因:

  • 交通事故(最も一般的)
  • スポーツ外傷
  • 転倒
  • その他の頚部への急激な衝撃

重症度分類:
QTF(Quebec Task Force)分類が広く用いられ、0〜4度に分類される

診断方法:

  • 問診(受傷機転の確認)
  • 身体診察
  • 画像診断(X線、CT、MRIなど)

治療法:

  1. 急性期(受傷後数日〜2週間)
  • 安静(過度の安静は避ける)
  • 頚椎カラー装着(短期間)
  • 消炎鎮痛剤
  • 冷却療法
  1. 亜急性期〜慢性期
  • 物理療法(温熱療法、電気療法など)
  • 運動療法(ストレッチ、筋力トレーニング)
  • マッサージ
  • 薬物療法(必要に応じて)

予後:

  • 多くの場合、数週間〜数ヶ月で症状改善
  • 一部の患者で慢性化(頚部痛や頭痛が長期継続)

予防:

  • 自動車のヘッドレストを適切に調整
  • シートベルトの正しい着用
  • 安全運転の心がけ

重要ポイント:

  • 早期からの適切な治療が重要
  • 過度の安静は回復を遅らせる可能性がある
  • 慢性化のリスク因子(高齢、女性、既往歴など)に注意
  • 心理的要因も症状の遷延に影響する場合がある

頚椎捻挫(むち打ち症)は適切な治療と管理により、多くの場合良好な回復が期待できます。症状が長引く場合や悪化する場合は、専門医への再診が推奨されます。

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